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about linen リネンのはなし、あれこれ、よもやま話。

第3話 リネン産業の現状


かつてフラックスが栽培される地域に集約された産業も、今では逆に最終加工が行われる地域に集約される傾向にあります。
織物全体のうち、リネン織物が占めるのは1%程度、アパレルだけに限れば5%程度だと言われています。またリネン織物生産全体から見ればアパレル用の生地が90%以上だそうです。こうしたアパレルの大部分が中国をはじめとする東アジア地域で最終的に縫製されています。こうした流れから、最終商品に近い場所から供給するのが時間のロスも少ないということで、紡績、製織がこの地域にシフトしてきました。これはリネンも同じです。

下は国連の統計ですが、中国がフラックス繊維原料の最大の輸入国であるのがわかります。EU内の国については、先述どおり域内で分業体制にあり相互に貿易があるため、下記の統計を見てもあまりモノの流れは見えてきません。



中国はフランス、ベルギーのフラックスだけでなく、他の地域からも大量にフラックス原料を輸入しています。この中には極めて高品質なものから、そうでないものまで含まれるので、中国製ということで一概に品質を断定することは不可能です。ただ例えば布地でいえば、万メーターの単位で織られるので、原料までの細かな指定が可能なのかわかりません。
ベルギーでも、リトアニアでも、われわれの数百メーター単位の注文に対してでも、どこのどんな糸とかの質問にも答えてくれます。数万メーターの注文が必要とされる場所では、なかなかそんなところまで面倒は見てもらえません。
ヨーロッパの古くからのリネン工場は、みんなアジアの脅威と戦いつつ、またアジアとの提携をさぐる2面作戦です。フィニッシュについては、染色なども含め、ヨーロッパにまだ1日の長があるようですが、比較的単純な紡績などはヨーロッパで存続することがますます難しくなっています。 アイリッシュリネンのアイルランドのウィーバーの中には、中国を越えてスリランカに紡績工場を持つ会社もでてきました。

アンティークのリネンを見ると、フランスのもの、イギリスのもの、ドイツのもの、スウェーデンのもの、それぞれに際立った特徴があります。グローバルエコノミーの中で、安価な労働力を求めて、協業が成立するのは仕方ないとしても、その地方、地方の特産のものが、このようにして消えていくのは寂しい気がします。




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